天より下にありし者 交通誘導員 512日目 穴掘って何かしているけど分かるわけもない
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仲良くしているオジサン(50代)のガードマンさんが休んだので話を聞いてみると奥様がガンで街の病院まで行っていたとのこと。他のガードマンさんはお母さんが亡くなったって言ってたし、コロナとか関係なしに人は病気になるし、亡くなる時は亡くなるんだよなー。てことはやっぱり家族とか親戚とか友達とかもいつまでも一緒にいられるわけじゃないから遊んだりした方が良いんだろうな。死んだら終わるしね。

この日はなんか歩道に置いてある鉄板どかして、その下に大きな穴が合って作業員さんが潜り込んでなんやかんややるからそれ見てろって仕事です。ね?簡単でしょ?何してるかなんて知らないよ。何かやってんだよなんか。ただ歩行者や自転車は結構通るから仕事がまるでないってわけじゃない。ジジイババアがウロウロする場所じゃないからまだいいけど、万が一フラフラ~って現場内に入って穴なんかに転落した日には想像を絶するくらいボコボコにされるんだろう。『はだしのゲン』でゲンの父ちゃんが受けた拷問くらいハードな責めが待っているはずだ。

当然事故も死人も出なかった。うーん珍しいね。普段は死人でゴロゴロなのにねー嘘だよ。バキューム車が海水だかなんだかを吸い上げてるっぽいんだけど、素人目にも進んでいるようには見えなかった。Kさんと「これが海の水を運んでるんだったらバカみたいだよねー」って話をして笑った。ここで海水を引き上げて、バキューム車で運んで行って、それを海に放流していたら狂気でしかない。そんなわけないわ。帰り際に海の高さが減って見えたら俺も相当疲れてるってことだな。意味わからんわ。

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