このCDを最近部屋で見かけなくなった。家のどこかに隠れている今すぐ欲しい物は、大抵見つからない。捨ててしまったり、紛失してしまったり、売ってしまったりと知らぬ間に消息を絶っている事は多い。ちなみに「typical affair」は、車の後部座席にブン投げてあった。ケースの上には何度も買い物かごが乗り、荷物を運ぶ度にあっちこっちとどかされる。そのせいもあり、ケースの裏に数センチのヒビが中心にまで入り、ディスクの裏は快楽殺人の如くメッタ刺しにされている。CDは勿論のこと、何でも物は大切にしなくてはいけない。皿やコップ、文房具にしても最後の最後まで使わなきゃいけない。しかし、「typical affair」は別だ。こんなものケースがあるのもおこがましい。ケースが割れてて、ディスクにびっしり傷が付いているのがお似合いなのだ。こんな目に遭って当然なCDである。
面影ラッキーホールは、それはそれは恐ろしい日本の超タブーJAZZバンドである。よくもまぁ、平然と販売してると感心してしまうほど内容は不味い。ブラックジョークが分からない人間に聞かせれば100%怪訝な顔で睨みつけられるだろうし、「ちょっと曲替えてくれない?」と真顔で彼氏や彼女や家族に怒られるかもしれない。カラオケや車の中でもメンバーを確認してから聞いた方が良い。それくらい慎重に聞くべきCDなのだ。面影ラッキーホールは、昔から危険なバンドで、内容がヤバすぎて販売中止になった物もある。
本作で最も凶悪なのは、子供を虐待して殺してしまう「ゴムまり」。史上最悪な曲と言っても過言ではない。そして、こういう曲に限ってPVとか作ってるあたりがまたエグイ。蹴りあげた子供がゴムまりのように飛んだと言う冗談でも笑えない最低な曲となっている。それでも、まだこのアルバムはマシな方だろう。JAZZ要素よりも拳の効いた演歌調の曲が多い。とりあえず最初は一人で聞いてみて、残酷物語に理解がある頭のイカれた友達と仲良くこそこそ聞いてほしい。