俺が全然眠れなくて、寝てはいるんだけど熟睡できていないっていうか精神的なストレスといいようのない暗雲が、俺の脳内と家と車の中を真っ黒なオーラみたいな感じで囲い込んで、俺の逃げ道を奪っているんだよな。疲れたら休んだら?って言われても仕事柄休んだら金がなくなるわけで、金がなくなると生活が出来ないから困るわけで、それこそ町田康作品に出てくる主人公みたいな暮らしなのよ。いや、マジだぜ?リアル夫婦茶碗だよ。
ところがさ、世の中ってのはわかんねーもんでさ。嫁が図書館で借りてきた『 悪の箴言 耳をふさぎたくなる270の言葉/鹿島茂』って本が凄く良いのよ。なんか目が覚めたっつーか覚醒したね。宗教とか洗脳の本じゃないし、自己啓発的なものでもないんだけど、今まで自分が想像もしていなかったことを突きつけられたというか教えられたというか、なんかハッとしたんだよね。まだ読んでるんだけど脳が活性化している感じがした。
あまりにも覚醒したもんだから、14時半の時点で3人いるガードマンのうち、2人帰っていいって言われた時も全然嫌な顔一つせず俺が残ったし、いやあ清々しいですね。そんでこの本の教えって、誰かに当てはまるって話じゃなくて全人類に当てはまることを言ってるんだよ。それもスゲエんだよなぁ。図書館の返却期限がせまってるから、もう買っちゃったわ。