天より下にありし者 交通誘導員 574日目 俺達きっと孤独死💖
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久しぶりにMさんがやってくる。出禁でも食らったのかと思っていたであろうMさんは朝から終始御機嫌のニコニコであった。ちなみに最後にMさんを見かけたのが、先々週の土曜日の道路舗装で、その日はMさんと現場監督のみ。その日以降、姿が見えなくなったことから周囲の元請けや俺は(何かやらかして現場監督を怒らせたのでは?)と勝手に思っていた。

この日も片側交互通行の助手。片側交互通行の両脇で両手を上下させて徐行を促す。これまたカッコの悪いお仕事です。金貰えるからやるけどな。9時開始で現場に8時到着。まだまだ暇。仕事の出来る他警備会社の皆さんは早くも現場に向かっている。やる気あるなーと感心しつつも、そんなに頑張ってどうすんのやらとも思う。

一方その頃我々はKさんがそこら辺で拾った石ころで書いたあみだくじをやっていた。見ろよ、このレベルの差を。いい年した男たちがやる事か。色々話しているうちに孤独死の話になった。まぁ、こんな仕事している男たちは大体孤独死するに決まってる。俺33歳、Mさん53歳、Kさん56歳くらい。

Mさん「俺も孤独死だなぁ」
Kさん「でもMさん、ここ(現場)で死んだら俺達看取りますよ」
めだま「家だと無理ですけど、ここならみんなに看取ってもらえますね」
Kさん「家で酒飲んでてウッ!ってなったら無理だけど」
Kさん「Mさんが亡くなられました」
めだま「はい了解。接近で発進します」(←片側交互通行の無線のやり取り)

誰か死んだところで、こんな感じだろうね。そう言えばうちの会社は評判悪いらしい。そりゃまあねえ。でも安いらしい。質より量ですよ。2年ぶりくらいに自転車に乗ってるおじいさんに会った。向こうも覚えていたようだ。

じいさん「ひさしぶり」
めだま「お久しぶりです。最近お見掛けしてなかったですけど」
じいさん「そりゃ、仕事してるもん」
めだま「お気をつけて」
じいさん「お互いに」

いい話じゃないですか。

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