俺とミントが出会うまで
嫁が大好きなミンキーモモをAmazonプライムで見終える。さすが名作と言われるだけあって素晴らしい出来の良さだった。そんな中、以前嫁が「この絵好きなんじゃない?」と言ってきた絵柄が目に飛び込んできた。それこそが我らがスイートミントであった。スイートミントは、その知名度のなさと年代からAmazonプライムで全話鑑賞可能であった。適当に何話か見て終わるはずだった……。
あらすじ
ミントの住む魔法の国では王位継承のしきたりとして、12歳になると人間界の困っている人たちに幸せの種を蒔き、魔法の国の虹色の谷の花々の色を取り戻していく「魔法のエンジェル」として、修行に行かなくてはならない掟がり、すでに人間界でお店を構えているハーブおばさんのもとに相棒のワッフルと行って、そこで出会った仲間たちと面白おかしく過ごす超日常系敵なし平和型美少女アニメとなっている。
他のアニメの魔法少女との違い
プリキュアのような敵がいない(何人か変なのがいる)。戦闘がなく、変身もあまりしない。魔法を使って物事を解決するが、基本的には極力魔法に頼らず自力で何とかする。暗い話、ネガティブな話、ほろりとさせる話がほとんどなく、大半がドタバタコメディ。そして、年代を感じさせる寒いツッコミやボケもご愛敬である。主人公のミント自体が底抜けに明るく、ほとんど落ち込まないのでサイコパスのように思えるが、可愛いから許しちゃうという感じ。
登場人物
・ミント
12歳。髪は緑色でツインテール。赤い超絶ミニスカートでオタクを挑発するが、パンチラに関しては最初の1話だか2話で1回公開したのみ。その後はクレームでもあったのか一切見れない。『第12話 風をつかんだ夏の海…』では、12歳にしてはかなり責めたピンクのビキニ姿を披露してくれる。エンディングのクソダサい黒水着は作中では出てこない。変身をすることがあっても可愛い事は稀で、恰好そのものがダサかったり、色合いが奇抜だったりする。後半は絵にメチャクチャ気合が入り、変身シーンは天地無用みたいなキャラデザになってる。貧乳で大食いで、意味不明なことを言い出したりする。
・ワッフル
ミントのペットで空飛ぶ手乗りペンギン。最初は作画が雑で可愛くなかったが、製作者側がワッフルという存在を理解し始めたようで、段々と可愛くなっていく。ドラえもんのポケットのようなものが付いており、『第29話 プラムのミクロ探検隊』では小さくなったプラムを入れたりしていた。登場シーンのみ「クッピー」、前半「ペンペン」後半「ピンピン」で統一性がない。名前もペンペンでいいと思ったのは俺だけではないはず。ミントの忠実なパシリとして大活躍する。『第27話 南極から来たペポリン』では、色がピンクのガールフレンド的な存在の女の子ペンギンが登場する。
・ナッツ
ミントの友人。あざとい女の子で人をその気にさせるのが上手い。雪の妖精の子供から分からず屋の魔法使いのジジイまで手玉に取る。実は胸がデカい設定で、女子力は高め。
・プラム
ミントの友人。高所恐怖症、自転車に乗れない(後半乗れるようになる)、泳げない、運動できない、何もできないがスキーは出来る。チャラそうな見た目だがそうでもない。赤いバンダナはなぜかハーブおばさんとお揃い。8割酷い扱いを受けている。ミントとナッツの胸を触ったことがある。
・タクト
ミントの友人。町のクソガキ。口が悪く、育ちが悪く、素行が悪く、そこら辺にゴミを捨てる。多分ストリートチルドレン。デイジーという金髪幼女に対しては酷くいい子ぶる。なぜか最後の最後までミントが魔法使いであることを教えてもらえないことから信頼はされてないと見える。
・ハーブおばさん
おばさん。魔法を使える。すごい強い。能力が高い。等身がおかしい。髪型がおかしい。顔がヘン。アゴなしゲンのような見た目をしており、ツッコミどころ満載だが、不思議と見慣れるとどうも思わなくなってくる。
神回紹介
全話圧倒的にオススメだが、作画完全崩壊の『第3話 すてきな街は何の色?』はガッチャマンのようなアニメスタイルで見る者の度肝を抜く。全員の顔や形、建物や町が変形し、崩れ落ち、壊滅的な仕上がりとなっている。他にはラストの予測が出来なかった感動の『第33話 情熱をスキーに乗せて』、ハーブおばさんのバトル編『第35話 魔法の壷がこんにちは』などがある。
プレミアがつくグッズ
知名度が恐ろしく低い一方で熱狂的なファンや当時のアニメにハマっていた少女が大人になってから買い求めるという現象が発生しており、現在物凄い高額で取引されている。シュプリームかよ。
・魔法のエンジェルスイートミント 90年製 腕に着けるやつ
33,000円(当時1,000円)
・ミントアロー 弓みたいなやつ 20,000円
・ミントステッキ 某みたいなやつ 12,000円
・ワッフルのオルゴール 4,999円
なぜ伝説になれなかったのか
素晴らしい作品ではあったが、なぜ伝説になれなかったのかと言えば様々な理由が挙げられる。初っ端の作画崩壊、最終回が適当で雑さが一番の要因だと思われる。ラストまで10話を切っている中でのオープニング変更などから突然の打ち切りがあったのではないかと個人的には分析している。新オープニングの可愛い変身姿も一切見ることが出来なかった(´;ω;`)
それにしても可愛い。最終回に近づくにつれて寂しさがよぎる。最終話の本当にラスト、ミントの絵柄が1枚1枚代わっているのは作画の人が想い出に1枚ずつ書いたのだろうか。暇な人にはぜひ見て欲しい。