天より下にありし者 交通誘導員 401日目 コロナウイルスのストレスでパニック発作を発症し死ぬかと思った②
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部屋をウロウロしていても全然落ち着かず、コンタクトレンズを外してコンタクト溶液を入れた瞬間も浮かんだ泡が異常な気がしたり、手の色がおかしいんじゃないかと感覚が狂い始めた。落ち着こうとしてポカリスエットを飲んだり、何かしら口に入れてみるがトイレに駆け込み排便として出してしまう。軟便、下痢でより危機感が募る。その間も心臓のドキドキが止まらなく、口が酷く乾く。呼吸が荒くなりつつも自分の死だけは確実な気がして、今日、この瞬間死ぬ気がする。時計を見て嫁が帰って来るのを待ちながら、嫁が帰ってくるまでは生きていたい…と考え、手紙やLINEを残そうかと思った。

ベッドで休もうとも思ったが、寝室の暗闇が怖くて、横になった瞬間に死んでしまうような感覚を感じて横にならなかった。除菌スプレーが見つからず(本当はすぐ見つかるとこにあったが気が動転していて気が付かなかった)、やっと見つけたアルコールを着ている衣服、ドアノブ、触る部分あちこちに吹きかけた。

それでも落ち着かなく、我慢できなくなった俺は、厚生労働省が開設した電話相談窓口にかけた。電話は直ぐにつながり若い男性が出た。あまりの緊張に口が渇き、声が掠れ、口の中は血(鉄?)のような味が広がる。その後、住んでいる都道府県の電話窓口を紹介され、そこは親身になって話をするようなオバサンが電話に出た。どちらも帰国者・接触者外来、発熱、渡航歴を聞かれただけで、対した対策や病院の案内も特になかった。しかし、オバサンと会話した際、誰かに話せた安心から少し落ち着いた。それでも、心臓はドキドキし続け、嫁が帰ってくるまで狂ったようにアルコールをスプレーしていた。

嫁が来てからは、自分の状況を説明し、不安や緊張感、イライラや死に対する恐怖を説明した。俺は、話をしているうちに段々と冷静になった。それでも、不安は取れず、夕食の時、グッと吐きそうになった。ご飯は喉を通らなく、ステーキの一口目は味がしなかった。無理矢理に食事を食べ終え、嫁と笑顔で喋るようになってからはドキドキも収まり、不安はありつつも精神は落ち着いていた。人と喋るのは重要かもしれない。

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