天より下にありし者 交通誘導員 19日目 現場には現場のルールってもんがあるのよ
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空を見つめれば青空が広がり晴天、青青青。今日も青空の下旗を振り、笛を吹き、ダンプやら何やらを誘導していた。昼過ぎから雲を追いやり太陽が顔をのぞかせる。多分28度とかあったんじゃないだろうか。日差しが尋常じゃなかった。梅雨明けの日差しは熱中症になりやすい。今回も雨が降ってからのジメジメの中だったので、熱中症日和となった。

今作業している現場では、無料の塩飴が配布されている。持っていき放題。俺が小学6年生の頃、ゲートボールクラブに入っていた。なかなかうまくできず本当に面白くなかったが、一緒に遊んだ年寄りから最後に飴が貰える。その飴の中で一番マズくて嫌いだったのが、この塩飴だ。まさか死ぬまでの間にまた食べることになるなんて思いもしなかった。あの時一緒にゲートボールした年寄りはもう全滅しただろうな。70後半から80くらいで今から25年前とかだもんな。いや、中には生きているヤツもいるか。

色んな業者さんが入り乱れ、自分に割り当てられた作業をこなし、終わったらそれぞれ解散して帰って行く。小売やサービス業では考えられないようなフリーダムさだ。普通はみんなで集まって帰るもんだが、終わったら勝手に帰って行く。いちいち全員に「お疲れ様でした」なんて言わなくていい。すれ違った人に「っしたぁ」と言えばいい。すると「うっす」「したー」、もしくは無言で頷く、手を上げるなどのジェスチャーで返される。ちなみに

タバコを吸うジェスチャー⇒一服(休憩)
弁当を食べるジェスチャー⇒お昼
両手で✖をするジェスチャー⇒今日は終わり

となっている。それぞれが所属している会社ごとに仕事をして帰って行くので、警備員はなかなか困る。他の会社の人達も警備員を帰していいのか分からないし、警備員自身も自分が帰っていいのか分からない。声をかけてくれる人もいるが、そういう人がいない場合は、自分の判断で勝手に戻るようにしている。戻ると担当の人がいて、サインを貰って1日が終わる。よほど変な時間じゃなければ上がれる。

この現場になって1ヶ月以上経過しているが、さすがに1ヶ月いると仕事が出来ない奴がわかってくる。ダンプの運転手で暴言を吐いていたあのカスと、散水車をまき散らしていたカスはダメな奴だと思う。(参照:天より下にありし者 交通誘導員⑮ 奥さん、仕事には断る力も必要なんですって)今日もあの2人が現場で入り口で何かを話しているせいで大混雑。最悪事故になりかけてるのにダンプのクソジジイが『俺をそっちに行かせろ』と半ギレのジェスチャーをして無理矢理突っ込んでいった。

ダンプのジジイも散水車のカスも周囲を見る能力が著しく乏しい。自分のことしか考えていないので、周りがどうなっているのか、近くに誰がいて何をしていてどう動こうとしているのかがわかっていない。分かっていないというよりは、見えていない。苫米地の本にも書いてあったが、人間は見ようと思っているものしか実際には見えていないと言う。こいつらは、間違いなくその部類で、自分のことしか考えていないので周囲がどんな状況になっているのか分かってない。

他の現場と比べるとこの現場は全体的に緩いらしい。そんな感じはするな。タバコ吸いながら運転してるし、ヘルメットちゃんと被らないし、携帯で電話しながら運転するし、腕まくりするし…。ただ基本的にみんないい人だ。そして、マナーはさておき一生懸命働いている。仕事で来ているからほとんどしゃべる機会はないが、みんな笑顔で話をしている。コンビニや一般の会社にはいないような人たちだが、根はやさしくて真面目なのかもしれない。ってかなり偏見入ってるな俺。

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