何も面白くないと思った第一印象
あらびき団が大好きで毎週見ていた。漫才で天下を取ろうと思って一度応募したこともある。落選したけど…。あらびき団は、とにかく酷い芸人の集まりで、掃き溜め。ゴールデンどころか誰も知らない、売れる気があるのかないのかも怪しい、そもそも正式な芸人と言えるのかも際どい連中がくすぶっている。そんな中で、ひときわ目立って狂っていた男がハリウッドザコシショウだった。出演回数もあらびき団で一番。大体出てくる。しかし、俺の第一印象はスベリ芸のうっさい芸人。ただデカい声出しているだけのつまらないピン芸人。こんな奴のどこが面白いんだよ。笑う奴の気が知れないわ。そう思った。
R-1ぐらんぷりでもザコシショウは面白くなかった。メチャクチャだった。意味が分かんないし、賛否別れるような酷い出来だった。俺は好きじゃない。ただ、野々村議員の真似は妙に印象に残っていて、少しだけ面白かった。あらびき団の時よりも良い印象を持った。それでも、消える芸人だと思ったし、売れる芸人ではないと思った。
時代が追いついた地下芸人
急に化けた。ザコシショウの時代が来たのだ。リンカーンの大運動会でザコシショウが「このハゲ―‼‼‼‼‼‼‼‼‼」を誇張してやっていた。俺は大いに吹き出した。ゲラゲラ笑った。あれ?ザコシショウ面白くない?なにこれ面白すぎない?全然モノマネになってないし、そもそも似せる気ないし、こんな動きしてないし、何を見せられてるの?そんな気持ちになるともっと見たくなる。今のもう一回見たいって気持ちになった。もっとくれ‼
ザコシショウのネタは、自分でも言っているがまさに『ガイ●チ』。ネタの中にはオリジナルキャラクターの吉害男なんてのもいる。ヤバすぎだろ。まさにカオス。鳥肌実系列の超カルト芸人。こんなヤバい芸人が存在していたのも衝撃だが、テレビで思い切りネタをやれているっていうのも信じがたい。こんな破滅的なネタを真顔でするのは常人では考えられない。あの目はマジキチの目だ。イギーポップと同じ目をしている。
ドキュメンタルで大ファンになる
面白すぎる。ドキュメンタルで見たザコシショウに俺は確信。これはスゲー。とにかく何から何まで面白い。表情、動き、叫び声、何もかもがザコシショウワールド。一度ハマったら抜け出せない。この勢いと謎の自信は、見るものを虜にする。スベルことを一切恐れない度胸が、芸歴を感じさせる。伊集院光、有吉、松ちゃんもザコシショウを評価している。これぞ芸人。スタイリッシュな漫才やイケメンの漫才師にはない魅力が彼にはある。これぞ人を笑わせるプロの芸人だ。
ドキュメンタルでは笑ってはいけないルールだが、ザコシショウは攻守ともに強かった。次々と他の芸人を爆笑させ、松ちゃんもひたすら笑っていた。特に小泉純一郎の真似やパーフェクトヒューマンを真似するモノマネシリーズが面白い。何度見ても笑ってしまう。絶対に我慢できない。何度でも笑う。人生で一度は生で見てみたい。あとドラクエのモンスターのモノマネ画像シリーズも好きだ。