天より下にありし者 交通誘導員 241日目 警備員と豪雨
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雨が降ると大体の現場が休みになる。なので梅雨の時期は、日雇いの仕事は辛い時期となる。雨が降る度に中止になるので、なかなか出番が来ない。しかも、現場の中止は朝に決まるので現場に向かってる最中に中止が決定し、電話を貰ってとんぼ返りという事もよくある。幸い、俺の常駐している現場は、台風・雷・災害がない限りはやる。大豪雨でも全然やるので助かっている。

第三者の目で見れば豪雨の中で立ち尽くすの姿は、大変そうに見られがちだが、実は全然そんな事はない。むしろ環境的には一番良いとさえ言える。物凄い暑い日は頭がクラクラするし、寒い日は体温が低くなり体調が悪い。湿度と気温が高ければ熱中症になって具合が悪くなる。その点、雨は暑くも寒くもない。砂ぼこりで目が霞むこともない。ただひたすら濡れるだけだ。全然大変ではないが「大変だね」と言われた時は、大変そうな顔を浮かべておく。意外と休憩とかで休めているし、周囲が思っているほど疲れてもいない。

豪雨の日、高所作業系の作業員のオッサンに声をかけられた。前歯が2本しかない関西弁のオッサンだった。

オッサン「大変やな」
俺「はい」
オッサン「17時まで?」
俺「いや、16時半です」
オッサン「もうちょいや」

そう言ってオッサンは雨の中へ消えていった。俺は、このやり取りが何か好きだった。

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