久し振りの仙台に降り立った俺は、脇目もふらずラーメンbigへ向かったのだった。相も変わらず周辺のパーキングは満車で、毎度おなじみの建物真横の駐車しずらいパーキングへ車をねじ込み、仙台の地に足を踏み入れる。道路のど真ん中にそびえ立つ見るも無残な木を眺め、『何でこんなになるまでほっといたんだよ、切れよ』としみじみ物思いにふけった。
細い路地を見て、遠くから看板の灯りが開店している事を告げる。ここ最近のbigは、情報によれば連日営業しており、なんなら第2店舗もオープンした繁盛っぷりであった。一時期は、閉店が多く、店の前まで行って肩を落として帰ることも1度や2度ではなかった。パーキングの時間があるので、閉店を確認したと同時に100円惜しさに走ったことを思い出す。特にここ最近は年に1、2回しか来ることが出来ない。引っ越す前は週1、2週に1回の異常なペースで来店したものだが…。
前回は2018年10月21日。実に約8ケ月のbigとなった。店内の様子もガラリと代わり、一瞬食券機の使い方に戸惑うが、優しい男性店主ご指導の下、無事食券を買う事に成功する。元気いっぱいの熱烈な歓迎はbigならではである。この接客だけでも来たかいがあると思う。残念ながら合言葉を知らなかったが、次回は忘れずに言おうと思う。
スペシャルBIG中を注文。名前を忘れたが、確かそんな名前だった。卵、チャーシュー2枚、海苔は何枚か忘れたが、例の如く海苔は増量。可能な限り海苔は玉座のように注文するのだ。安定の美味さ。安心する、精神を落ち着かせる。キャベツがしなしなになるまでスープに漬け込み、そのうちにホウレン草やチャーシューをやっつけていく。海苔は、その都度左から順にスープに染み込ませてから体内に放り込んでいく。スープは後半まで飲まなない。麺を食らいながら腐れた仙台の街を見渡す。あぁ、このbigが第2の俺の故郷だ。そして、俺は完食しない。まくり券が手に入っても俺は来れない、何よりスープを若干残すことが俺なりのbigに対する礼儀なのだ。何の意味もないが…。