映画鑑賞23 ペコロスの母に会いに行く
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vlcsnap-2016-10-05-11h26m42s134_r3%e3%83%9f%e3%83%8b俺は、障害者の就労支援の仕事を1年半していた。そこでは、色々な障害を持った利用者が毎日就職するための職業訓練をしに来ていた。俺は、知識や経験や専門的な資格も持っていなかったが、一緒に働いたり、面接について行ったりした。人数は少なかったが、生活介護の施設では、認知症のおじさんがいた。元右翼の人だそうで、施設に来てもケチをつけたり、適当な嘘話をしたりするので面白かった。煙草は1日1本と言われてるのに、嘘をついてもらおうとしたり、母親の事を「地元に女がいる」と言ったりもしていた。卓球をやりましょうと誘うと、初めは「やんねぇよ」という癖に、「オラオラどうしたー」とノリノリでやるw

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本でも映画でも「介護」「病気」と名の付くものは、どちらかと言えば楽しいものではなく、ネガティブな印象が強い。暗くて悲しくて、読む者を感動させるかもしれないが、人生の先に経験するであろう親の介護や病気に不安な気持ちを持つ内容になっている。そうならないように今のうちから何かしら準備でも…という意味では必要な事かも知れないが、やっぱりどこか暗い気持ちになってしまう。とくに認知症は、テレビでもよく特集を組んでやっているが、徘徊したり大騒ぎしたり大変だ。トイレもちゃんと出来なかったり、人の名前や顔も忘れたりする。毎日の事だし、正直見ていても辛い。

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本作は、団塊世代の息子と認知症を患った母親の話だ。この作品は決して暗くない。認知症の母親を持っても、団塊世代の息子、その息子は前向きに楽しく暮らしている。笑顔で見れる介護の映画はこの作品以外にないのかもしれない。映画の中では、オレオレ電話がかかってきても途中で忘れてまともに出れなかったり、息子の顔を忘れても息子のハゲ頭を叩いていたら息子を思い出したり、施設の他の利用者の女性が「○○先生」と言って昔好きだった先生の名前で息子を呼んだりと面白いシーンが色々とある。認知症あるあるなのかもしれない。悲し描写として認知症を映すのではなく、忘れたり分からなくなりながらも明るく元気に暮らす認知症の方をポジティブにとらえている。認知症を悪いものと捉えずに、少し見方を変えれば違った見え方がしてくるという事なんだろう。

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映画では、かなりリアルな介護現場が再現されている。身内に認知症の方がいれば、「わかるわかる」と頷く場面も多いと思う。認知症の母親の妹達も施設にやってくるが、妹達も実はボケていて同じことを何度も繰り返す。亡くなった父親に線香をあげにきたオジサンもボケていて、線香をあげて拝んでいるうちに寝てしまい、目が覚めると再び線香をあげる。施設の描写もとてもリアルで、昔の職場を思い出した。息子が、利用者と間違えられて、職員が両脇を2人がかりで抑えこんで連れて行くシーンは心から笑った。いつか経験するであろう介護の不安を前向きな気持ちにシフトチェンジする作品だった。ストーリーも手が込んでいるのでぜひ見てほしい。

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