とても綺麗なんだが、これが墜落すると下はぐっちゃぐっちゃになってしまう。家の両脇に、この大木は生えている。下に溜まった花弁は、その都度拾うのもなんだか面倒なので放置している。他の木や花もそうだけど、花弁や落ち葉はどうしたらしいんだろう。1枚も残さず拾うことは出来るけど、その後に1枚落ちれば気になってしょうがない。ならば全く拾わずに放置していれば気にはならない。しかし、これは決して面倒なわけじゃない。これが自然なんだよッ!!!!
自然だなんだと言っても、山を下って町へ行けばゲオもあるしココスも吉野家もモスバーガーも…あとは、まぁ色々ある。何でもあるわけではないが、だいたいある。この「だいたい」があれば生活上問題ない。特に大きなスーパーがあれば、必要な物はほとんど手に入る。周辺住民も大半がお年寄りなので、買い物する地域が密集しておりガソリン代はほとんど掛からない。引っ越してきてから近隣でガソリンを入れた事はまだない。1ヶ月住んでもまだない。頻度的には、車で出かける事は少なくない。役所やスーパーまでは車で5分、少し遠い温泉ですら20分くらいで着く。外食を控えめにして、スーパーでの買いだめを繰り返していれば仕事は家でしているのでガソリン代はそりゃ減らない。
この間、どうしてもモスバーガーが食べたくなった。禁断症状発症。この日の俺は、無性に歩きたくなり、モスバーガーまで歩くことに決めた。川をのんびりと泳ぐカモの群れ、白鳥と子供達。川を挟んだ向こう岸には、綺麗な桜並木が一列に並んでいる。その並木を眺めながらひたすら道路を一直線に歩き続ける。3メートルはある巨大ススキの山。ここに隠れれば野糞も余裕だな…それにしても遠い。こんなに遠かったっけモスバーガー。…正直飽きてきた。スーパー、回転ずし、書店、美容室、車屋、コンビニが見えてくると、人とすれ違う事が多くなる。といっても都会ほど人はいないし、すれ違うのもお年寄りばかり。まぁ平日の昼だから、夕方になれば学生もウロウロし始めるだろうけど。結局、モスバーガーに到着したのは家を出てから1時間半。食べて帰ったらもうお腹空いてるってーの。
客は、スーツ姿の若い営業がパソコン持ち込みで居座っていて、他には誰もいなかった。営業はまるでオフィスのように居座る気満々で電話をしたり、パソコンをバチバチ打ち込んだりしていた。俺も営業時代を思い出す。あぁ、涙が出ちゃうなぁー。会社に居場所がなくって外回りばっかりしてたなー。仕事はしっかりしていたけどね。