恥をかくのが死ぬほど怖いんだ。/サレンダー橋本
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本屋で立ち読みした本をその場で購入する事は少ない。本は、古本屋でも綺麗な状態で売っているし、amazonで購入すれば本屋に行く必要すらない。特に漫画に関して言えば、立ち読みすれば満足できるので買う必要が無い。本は置いておけば馬鹿みたいに溜まるし、読み終えた本は捨てるのも売るのも面倒だ。今はネットでも本を読む事が出来るので、書籍自体を持ち歩く必要がなくなっている。

漫画を新品で購入したのは何時だろう…。記憶の中で、思い出せるのは中学時代。本屋の一番奥の角、STAFFルーム真横のサブカル漫画が大量に並んだ棚があった。そのど真ん中に置いてあった駕籠真太郎の「駅前花嫁」。その本屋は、新品の為全ての本が綺麗に梱包されているので、購入しなければ中身は全く見えない。表紙を舐めまわすように見つめ、購入したのは3回目の来店の時だった。サブカル系の漫画は、少年コミックと違って高い。漫画1冊に1,000円は中学生にはちょっときつい。それでも購入した「駅前花嫁」はそれはそれは大変素晴らしい出来だった。

そんな中、俺は「恥をかくのが死ぬほど怖いんだ。」を手に取った。このタイトル、読みたくてしょうがなくなる。人間だれしも恥はかきたくない。慌てず騒がず冷静沈着で無ければ笑い者になってしまう。俺は、どちらかと言えば慌てず騒がずができない人種なので、年がら年中慌てて騒いでいる。見る物すべてが気になるので挙動不審な上に情緒不安定なので始末に負えない。そして、そんな人に読んで欲しいのがこの本なのだ。

この絵を見て欲しい。決して上手いとは言えないだろう。しかし、何処となく魅力のある絵である。しりあがり寿という素晴らしい漫画家さんがいるが、あのタッチに似ている。ドラゴン桜、怨み屋本舗等の漫画に関しても、とても絵が上手いとは言えないが、内容が圧倒的に面白いので人気がある。この漫画もどちらかと言えば中身の面白さで勝負している。

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もう説明はいらないだろう。そのまんまだ。この漫画を手に取った読者は、間違いなく「あるある」という場面に何度も出会う事になる。そもそも、このタイトルの漫画を取った読者の9割は「恥をかくのが死ぬほど怖い」人達である。この漫画は、「恥をかくのが死ぬほど怖い」人達が「あるある」と言いながらニヤニヤ、ときにゲラゲラ笑うことの出来る内容になっている。しかし、「うっわぁ~」となる場面もある。「恥をかくのが死ぬほど怖い」人間が恥をかいた瞬間も掲載されているので、そこは「うっわぁ~」と思いながら是非読んで欲しい。

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