玄関正面の部屋はつい最近まで物置の様な扱いをしていた。引っ越し後、どうにも置き場所に困る物を雑に放置していた。他の部屋がそれなりに住め、それなりに綺麗に出来たので、手を出すのが億劫になってしまったのだ。季節外の扇風機や後回しにしたい物が無造作に置かれ、いつかやろうと言いながら手を出すタイミングを失ってしまっていた。ある時、虫が出現するのはこの部屋が原因じゃないのかと考え始める。他の部屋に比べると、この物置部屋における虫の出現率は確かに高い。他の部屋では一度も見ていないゴキブリですら出現している。そんな理由から物置部屋の掃除を始めた。
嫁が床下が怪しいと言うので、畳をひっくり返し、木の板の上に新聞紙を引く。木の板の隙間から虫が昇ってきて、畳の隙間から出てきているんじゃないかと考えたからだ。新聞紙を敷き詰め、畳を戻す。確かに虫が出て来ない様な気がしないでもない。畳の上から掃除機をかけ、お湯で柱や畳を丁寧に一枚ずつ拭きあげる。雑巾を使って拭くという行為は嫌いじゃない。自分自身の手でやるから清々しい気持ちになる。畳を拭いている頃には、嫁はすっかり飽きており、俺の書籍をガサガサと片付け始める。まずは1つ1つやりたいが、どうにも落ち着きが無い。今に始まったことではないので、何を言うつもりもないが…。
掃除を終えて、荷物を部屋に搬入しようとすると…
なんだか可愛らしい蜘蛛を発見!!
少しファンシーな感じで気持ち悪くない(^ー^* )
何て名前の蜘蛛かいろいろと調べてみる。家の中に現れる蜘蛛は、アシダカグモ、ハエトリグモ、ヒラタグモの3匹が主流のようだ。気持ち悪かったが、興味の方が勝り、画像検索でどの蜘蛛が近いか色々検索してみたが何かちょっと違う…。足は長くないのでアシダカグモではない、色や顔つきからしてハエトリグモでもなさそう。そこ中で言えば一番近いのがヒラタグモ。特徴の赤い手足とか、蟹っぽい?形状も似ている様な気がするので、ヒラタグモということにしようw見た目は気持ち悪くないし、サイズも赤ちゃんサイズだったので逃がしてあげる事にした。家の中の蜘蛛は殺さない方が良いという言い伝えもあるし、蜘蛛によってはハエトリグモのように害虫を食べてくれる種類もいるのでむやみやたらに殺さないようにはしている。だからと言って蜘蛛の巣だらけのお化け屋敷とはいかない…。
朝のクモ:殺すと罪があたる。親の仇に似ていても殺すな。人の訪れを予知する。
夜のクモ:親に似ていても殺せ。夜のクモは、親の仇というように、徹底的に嫌われている。
また一方で、鹿児島だと夜の蜘蛛は縁起が良いらしい。鹿児島では蜘蛛の事を「コブ」呼び、夜の蜘蛛は「ヨロコブ」で縁起が良いと解釈されたそうだ。地域によっても歴史によっても蜘蛛の存在は様々だ。