年明け初の心療内科へ行く。早朝5時まで作業していたので眠くてたまらなかったが身体に鞭を打ち起き上がる。今日行かなきゃヤバいんだ……傷病手当の金が俺の命を繋いどるんじゃ……我は行く心療内科への道を……。嫁は起きない、俺一人で十分よ。いつもより出遅れたせいで、人がたくさんいる。まだまだ俺の順番は来そうにない。
心療内科にあるテレビはNHKばっかりやってる。俺はテレビの前に座る。番組は『熊野古道 神秘の旅』。山道を歩いたりなんだㇼしている。自然っていいよねぇ~なんか俺も山とか行きたいわ。お寺が出てきて巫女さんがいる。巫女さんって全員処女なんだろうか……。処女じゃなさそうなギャルみたいな女の子はやはり面接でも落とすんだろうか。それにしても、エロ同人やAVで巫女を犯したりする展開のモノがあるが、よく考えるととんでもないことしてるよな。神を冒涜し、神に使える巫女を冒涜し、処女を奪うなんて畜生以外のなにものでもない。
そんな事を思いながら見ていると、お餅を使った正月料理みたいなのが流れ始めた。お、家でも作れそうだなと思ったが、調味料の量を見ていたらヤル気が失せた。アーもう作れねえ、無理だ。みんなの体操で鍛え抜かれたお姉さんたちが無駄な動きのない完璧な体操をしている。すげえ1億点満点の体操じゃないか!最近筋トレばかりしている俺は筋肉にばかり目がいく。う~ん素晴らしい……。みんなのうたで、『キミの笑顔』って曲をやっていた。何か普通にいい曲でジーンとしてしまった。竹内まりやが作詞作曲して、広末涼子が歌ってる。無駄に豪華だな。しみじみ聞いてると俺の番号が呼ばれる。1時間は待った。
最近ゲームで身体を鍛えていて元気ですという話をしたら先生が「それは凄いです」と大絶賛して褒めてくれた。うへへ、俺は褒められて調子に乗るタイプだから最高に嬉しかったのだった。心療内科は誰もが優しいから良い。病気じゃなくても来たい。金を払って褒めてくれるなんてキャバクラと一緒じゃないか。しかも、キャバ嬢よりもちゃんと話を聞いてくれる。しかも、飲み物代とか払わなくてもいい。全力で褒めてくれる。安いもんだよほくほくしながら帰宅する。我ながらちょろいな俺は……。