朝が冷え込むので、ヒートテックを着込んで現場に行ったが、現地に着くなり太陽が顔を出し、気温が上昇する。こういう時は作業員が2人で良かったとしみじみ思う。俺はさっさと着替え、トイレを済まして立ち位置に戻る。出入口誘導が主な仕事だが、1時間に1回あるかないかの誘導で、ほぼ立っているだけだ。水筒がないのでペットボトルを2本用意し、それで水分を補給する。
本職が出来なくなるくらい警備員の疲労が凄い。今までは警備員の仕事が終わるなり、猛スピードで車を飛ばして帰宅していたが、早めに帰れる可能性が完全になくなったのでスピードを出さずに安全運転で帰っている。
嫁を迎えに行く時間になったので、駐車場を歩いているとシカを発見。野生の生き物でこのサイズは、大人しい生物とは言え恐怖を感じる。俺の姿を見るなり、そっと闇に身を潜めていった。