青空文庫3 「ビルディング」夢野久作

夢野久作にカタカナは合わない。とてつもなく違和感がある。そもそも何でこの話を書こうと思ったのかよく分からない。内容は、ドグラマグラの冒頭「ブーーーン」のところに近い。というよりそっから来ている気がする。目が覚めたら知らない場所で、隣はどうなっているんだろう…のあのシーンだ。「ビルディング」は非常に短い小説だが謎が多い。というより突っ込みどころが多い。ドグラマグラとは異なり、主人公の「私」はこの場所(ビルディング)を知っている。そして、このビルディングに住んでいる。主人公の「私」が眠っていると壁の向こう側から寝息が聞こえる。

……壁一重向うの室にモウ一人の私が寝ているのだ。私の頭の方に頭を向けて、私の寝袋を鏡に映したように正反対の方向に足を伸ばしつつ、スヤスヤと睡りかけているのだ。

これがあくまで「私」の妄想なのか思い込みなのかは不明だが、そこまで詳細に言い切れるのはなぜなのか。同じような白昼夢でも見たのだろうか。結果、もし自分が同じように眠っていたら恐ろしいと言いだす。自分も同じ状況になったらと考えると気味が悪い。疲れて真っ暗闇の中で想像する。壁の向こう側に、自分が全く同じように眠っている。なんだか気持ちが悪い。どっちがニセモノなのか、そもそも本物も偽物も無いんじゃないか?どっちが私なのか?逆に壁の向こう側の私が私自身を見ようとしていたら…。なんだか頭がこんがらがってきそうだ。

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