天より下にありし者 交通誘導員 186日目 ババアの交通誘導員

日記

俺の4ヶ月後くらいに警備員になったババアがいる。年齢的には60代。とても綺麗とは言えないシミだらけのババアで、歯が出ていて皺が多くて、髪が短くテンパ。もう女性としては完全に死んでいる。

第1印象は、まあまあ良かった。明るくて元気で、とりあえず愛想も良かった。ニコニコと笑顔で、世間話を色々してきていた。俺がいつもいる現場は、ガードマン2名でやっているが、2か所バラバラで立つので、相手がどんな誘導をしているかわからない。

ババアの場合もバラバラで立っていたので、能力はわからずにいた。しかし、何日か一緒になる事があっても元請けからは何も言われず、それなりの誘導が出来ていると思っていた。仕事終わりに声をかけても仕事に対して不平も不満も言わず、特に疲れている様子もなかったので安心した。

ある時、俺の立っている場所のすぐ近くでもガードマンが必要になり、ババアを近くに配置した。数百メートル先にババアが立ち、俺は遠くから誘導を見てみる事にした。

うーん…ちょっとまずい

驚くほど出来ていない。ダンプは全然見ていないし、旗の振り方もメチャクチャ、笛は吹かない。とりあえず、このままじゃ怒られるか出禁になるのでババアに説明。俺もあまり何やかんや説明している時間がないので、基本中の基本を直接やって見せたわけだが、全然関係のない話をしたりして聞いていない。案の定、もう一度誘導をさせても出来ない。仕事が出来ないだけじゃなく、話も聞かないとなると困ってしまう。

それでも、文句がない限りは使うしかないので、ダメなりにやってもらう。仕事が出来てないのに、無駄な会話ばかり早口でしてくるのも問題ありで、正直褒める点が見当たらないが、ババアはいまだに現場へやって来ている。

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