GOLDEN BAD/井上陽水

音楽

小学生の頃、音楽は男女ともに同じアーティストが好きだった。アイドルだったらモーニング娘。やSPEED。 B’z、GLAYはみんながみんな大好きだった。俺も同じように聞いてはいたけど、それとは別に親父がカセットに録音した嘉門達夫、王様、吉田拓郎、井上陽水を人知れず聞いていた。別に隠れて聞いていたわけでもなかったが、多分聞かせても良さは通じなかったと思う。

井上陽水の曲で有名なのは、『少年時代』『夏の終わりのハーモニー』『氷の世界』らへんだと思う。誰しもが一度は聞いたことがあり、未だに傑作と言える素晴らしい名曲たちだ。そんな井上陽水のアルバムも多数あり、町田康の小説のような奇妙奇天烈な曲のタイトルにドキドキしながら聞き込んでいた。一体どんな曲なんだろう?一体どんな歌詞なんだろう?アルバムのタイトルを眺めているだけで楽しかった。理解できるようで理解できない、時には物語をそのまま弾き語っているような作品もある。

さて、そんな奇抜な作品を世に送り出し続けている井上陽水の傑作集で圧倒的な存在感を放つ、異質のアルバムが『GOLDEN BAD』である。このアルバムが発売される1年前に出た『GOLDEN BEST』も素晴らしい作品だった。ヒット曲が全部収録されていて、どれも有名でみんなが知っている。まさしく井上陽水の全てを語れるアルバムだ。

それに対して『GOLDEN BAD』は、無名の曲が多い。もちろん知っている人は知っているが、あまりメジャーではない。B面の曲、アルバム曲と言われる、ちょっと影の薄い曲が多い。ところが、こういう所に名曲が隠れている。曲のセレクトは本人なんだろうけど、とにかく濃い。一度聴いたら忘れられないような不思議な曲が多く、有名な井上陽水作品が好きなファンが聞くと「なにこれ?」と思うかも知れない。意味不明でリズムもグチャグチャで何が何だか分からないけど、また聞きたい。そんな中毒性を持っている。井上陽水は1977年に大麻所持容疑で逮捕歴あるけど、そういう時に作った曲も混ざってたりするんだろうか…。

俺が個人的におすすめするのが、1曲目の紅すべり、2曲目のMy HOUSE。この辺りは言ってしまえばマジキチ(笑)特にMy HOUSEの『雪の白アリはわからんム』『ナイフ パイプ セロハンテープ』という気の狂った歌詞はINUの町田町蔵を彷彿とさせる狂気を感じる。是非とも全曲聴いて体調を大きく壊していただきたい。ちなみに歌詞カードの最後に井上陽水直々の解説(文句?)が書き並べられており、一番最後に「自分のウンコやオシッコの解説を、出来るものならやってみろ!」と書いてある。つまり、このアルバムの曲は全部井上陽水のウンコやオシッコと言う事なのだ!!!……はあ?

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