夢の島で逢いましょう/山野一

人間として生まれて、生活して、死ぬまでの間、色々なルールを守っていないと罰せられる。モノを盗むな、人を殺すな、強姦をするな…。それは、世界の秩序を守る為、人間と言う生物が絶滅しない為に必要となっている常識。これに反する者は非常識な人間だと言われる。その非常識を余すことなく詰め込んだ危険すぎる奇書が本書である。

この表紙からも伝わってくる凶悪かつ異常なオーラは、中を見ればさらに衝撃を受けることとなる。「裸のランチ」「夜のみだらな鳥」のような意味不明な内容ではなく、それなりにストーリーがあり、登場人物もしっかり出てくる。しかし、一人残らずみんな狂っている。何て言えば良いのか説明がつかない。貧困、差別、電波、不条理、奇形、障害者、工員、廃人、虐待、強姦、近親相姦、ドラッグ、エログロ、スカトロ等の過激でトラウマ間違いなしのタブーまみれ。日本一ヤバい漫画家と言ってもいいだろう。

どんな脳みそをしていて、どんな生き方をしていればこんな物語やこんな絵が書けるのか。不思議でならない。山野一先生の作品は、ほとんどが絶版で入手困難となっている。俺は、金に余裕があった時に名作を3冊購入した。『夢の島で逢いましょう』『混沌大陸パンゲア』『どぶさらい劇場』。どれも分厚く、エロ本なんかよりも遥かに親や嫁に見られたくない。その中でも特に過激なのが『夢の島で逢いましょう』だった。「DREAM ISLAND」という短編に関しては、あまりにも内容がぶっ飛びすぎて、一旦読むのを休んだくらいだ。刺激が足りない、吐き気を催すような漫画が読みたい人にはぜひ読んでいただきたい。