『2020年7月27日 パニック障害を患う①』の続き。正直、俺がR君を世話するのはおかしな話だ。俺は教育担当じゃないし、資格者でもない。R君の主治医でもないうえに、もらってる日当も同じだ。それは俺の仕事じゃない。しかし、数年前に障害者の就労支援員をやっていたこともある。やり取りに自信はあり、実際にR君も俺を慕ってくれている。だけど今の俺は就労支援員ではなく、警備員だ。R君の精神科医ではない。
当の本人はケロッと体調がよくなっているようだが、俺は無駄なダッシュと無駄なストレスで体調不良が悪化し、車内でEさん(会社の担当者)に「ちょっとR君の前に俺がヤバいです」と連絡をした。午後には誰か応援を1名呼ぶと言われる。その間もR君が色々と話しかけてくるが、全部適当に流す。もう相手していられない。
昼休みも車内で休憩しているのが不安で、飯を食べた後に車から出て飲み物を買ったり、トイレに行ったりして時間をつぶした。そこにEさんがやってくる。R君が何か言うのには目もくれず、俺の方に来て色々心配してもらう。
Eさん「とりあえず面倒な場所に自分が立つので、後は2人で休憩を回してください」
大きな誘導がない場所に2人で立つ。Eさんが来たことで不安が和らいだが、体調の悪さが抜けない。なんだか気分も落ち込んでいる。結局、その日はEさんに助けてもらいながら1日を終えることができたが。俺は明日以降が不安だった。
家に帰って、自分なりに色々と調べてみた。俺の場合は、やっぱりパニック障害になったらしい。この日起きたのは、パニック発作を一度経験して、あの恐ろしい発作がまた起きるのではないかという不安感が生じる予期不安。パ二ック発作を経験した人が特定の場所や状況を避けるようになることを広場恐怖と言う。
今日だと日常的に感じていた言い知れぬ不安は予期不安だった。以前倒れた場所だから「また倒れたら」と身体が怯えているのかもしれない。現場に向かっている途中の体調不良と朝礼に出れなかったのは、広場恐怖だった。詰め所でたくさんの人がいる……という状況がOUTだったようだ。