子供の頃、ビデオが擦り切れるくらい見ていた。擦り切れるくらい見ていたはずなのに算数も数学も好きになれず、未だに小数点や分数が完全にわからない。しかし、面白おかしく暮らしているし、この先も一生知らずに生きていくつもりだ。
ディズニーは、『ダンボ』のピンクの像や『ピノキオ』のヤバい島、『不思議の国のアリス』のようにサイケデリックでちょっと怖いシーンを演出するのが上手い。どことなく不思議で1度見たら忘れないような、トラウマになりそうな内容だ。
子供の頃に見ていた「ドナルドのさんすうマジック」もこの手の作品で、まるで夢の中にいるような不思議な感覚になったのを覚えている。実写とアニメが混雑し、図形や数字が宙に浮いたり、軽快なリズムに合わせて踊りだしたりする。「ファンタジア」のようなミュージカル調のアニメも好きでよく見ていた。久し振りに見て思ったのは思った以上に短かったこと。子供の頃はもっと長くて、ワクワクしたものだが、年を取るにつれて新しい刺激はなくなっていくんだと思うと何だか寂しい気もする。