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カルト映画の頂点であり、デヴィッドリンチの原点である「イレイザーヘッド」である。製作・監督・脚本・編集・美術・特殊効果の全てをリンチ監督自らが行う。とにかく悪趣味でグロテスク、広大なようで狭く短い、美しいようで醜悪で残酷、何とも言い難い。良いか悪いか、面白いか面白くないか。そんな次元にない。ちなみにイレイザーヘッド(Eraserhead)は、鉛筆に付いている消しゴムを指す。試験の時にやむを得ず使って、結果そんなに奇麗にならないアレだ。

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映画開始と同時にシュールな映像がひたすら流れ続ける。gerogerigegegeの「Sexual Behavior In The Human Male」を連想させるようなボロボロの人間に、謎の大宇宙を漂う主人公(この頭こそイレイザーヘッドに間違いない!)!!あぶらだこの穴盤のような謎の空洞。ここに産み落とされたとかそういう事だろうか。いまいちよくわかんないけど。暗くて不気味な世界観がとにかく最高で、ハードコアのジャケットのような雰囲気がとても好き。場面場面がgerogerigegegeのLPを連想させる。雰囲気そのままに物語も暗くてジメジメしており、病的なキャストや奇妙な生物が、より生き生きして見える。

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リンチ監督と他5人の計6人で制作をし、個人資金と5年の歳月をかけて作成した作品なんだとか。資金が少なかったことが理由らしいが、ドアノブを回して部屋へ入るまでに1年半かかっていたという。グロテスクなシュールな作品を5年もかけて作るなんて、なかなかイカれている。何にお金や時間がかかったのかもさっぱりわからない。撮影や場所の移動、気味の悪い生き物や作り物の首とかが高そう。謎が謎を呼び続ける。

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ちなみに主人公の役を演じたジャック・ナンスは1996年12月30日に不可解な最期を迎えている。『ロスト・ハイウェイ』の撮影を終了していたナンスは、12月29日の朝に、口論となったラテン系の人物らに殴られたと主張する。その日友人と共に昼食を取るが、頭痛を訴えて家に戻り、そのケガが原因で、翌日の12月30日に硬膜下血腫で命を落とした。解剖の結果、ナンスの血中アルコールレベルは非常に高かったことが分かっており、ある捜査関係者は、この喧嘩が実際にあったかどうか疑わしいとしている。ナンスは酔って自分で頭をぶつけた可能性があるらしい。53歳という若さで亡くなったナンス、何か呪いでもあったんだろうか…。

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最初の深夜上映時観客はわずか25人で、翌週に入った客の24人は全員リピーターだというか ら笑ってしまう。当時でも、映画の人気はまるでなく理解されなかったらしい。評価もことごとく酷評でひどい有様だったようだ。アメリカの映画館で深夜上映 されると、不気味さが一層際立ち、「ミッドナイト・カルト」と呼ばれ一部に熱狂的支持を受けた。

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個人的に気色悪かったのが、未熟児の子供と、謎の歌を歌う 幻想の少女。少女は姿も気味が悪いが、歌う歌も気持ち悪く、2重に具合が悪い。未熟児をハサミで切り裂いたり、主人公の頭をブン投げたりと残虐でグロテス クなシーンが連発する。どんな人にもオススメは出来ないが、不思議と見たくなる魅力がある。ちなみにリンチ監督は健在ですww嫁が「気色悪い、意味わかんない」と言っていたが、返す言葉が無かった。ちなみに一緒に見た友人は、鑑賞後、通路に落ちているシュシュを鳥と勘違いして驚いていた。見るなら深夜~早朝が一番いいね♪

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