今から14年前、俺が17歳だかなので高校生の頃、『HIMITSU GIRL'S TOP SECRET』はZAZEN BOYSの2枚目のシングル(ミニアルバム)である。ナンバーガールは、メチャクチャ聴いていたが、ザゼンになってから聞いたのはこれが初めてだった。高校のクラスメイトに向井秀徳ファンがいて、結構その影響もあり、新しいCDが出たと言って薦めてくれたのが本作だった。
最初に聞いた時の率直な感想は、笑える。どこまで真剣に向井が作成していたのか不明だが、申し訳ないが笑ってしまった。何もふざけてはいないんだろうけどけど、ついつい笑ってしまう。一体どんな気持ちの状態で作ったのか未だによくわからない。タイトルが酷い、歌詞が酷い、リズムが酷い、ジャケットが酷い、だから全部が素晴らしい。説明のしようがない。とにかく酷くて凄い。そして、とてつもなくカッコいい。これが向井秀徳の反則的な部分だ。
1曲目 HIMITSU GIRL'S TOP SECRET からドラムがドカドカ…シーンみたいな意味不明な入りから、向井が出てくる。もうすでに音楽のジャンルがよくわからないが、向井の掛け声?みたいな声が笑える。変則的なリズムに独特の歌詞が混ざり合い、ドラムの一定の音が脳に焼き付いて離れなくなる。サイケデリックっぽい酔える雰囲気に向井の叫び声がたまんない。そっからの2曲目BRAIN CONSTRUCTIONが、電子音でフニャフニャ~とはじまる。何を作ってるんだ、この人(笑)電子音で頭がおかしくなりそう…そんなことを思っていると3曲目HENTAI TERMINATEDで向井が「HENTAI」を連呼する本格的にふざけた曲が始まるんだけど、これが超絶カッコいい。そして、こっからの HARD LIQUOR、 USODARAKE TAKE2の2連発がマジでカッコよすぎで震えた。向井秀徳の曲の中でベスト10には、間違いなく入る名曲だ。こんな曲を作れる奴はそういない。何回聴いてもたまんない。 HARD LIQUOR は何度聴いたかわかんない。それくらい中毒性があってカッコいい。もう歌というより文章を叫んでいる??kamomekamomeの「エクスキューズミー」の一番最初みたい。5曲のミニアルバムで15分しか収録されてないんだけど、ものすごく得した気分になる。