天より下にありし者 交通誘導員 270日目 漆黒の太陽に灼かれて
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「漆黒の太陽に灼かれて」は、 Asrielの15枚目のミニアルバム『黄昏の月と漆黒の太陽』に収録されている曲だ。今日の仕事は、まさしく漆黒の太陽に焼き殺された日であった。朝の時点で36度、直射日光の影響で機械が判断しただけで、正確にはもっと気温は低いという。

朝から仕事の終わる夕方まで常に34度以上。現場近くの会社では、『危険』と書かれた真っ赤な旗が掲げられている。危険は、WBGT(暑さ指数)の4段階で言えば一番上の状態を指す。熱中症になること間違いなし!!

現場へ向かう車の中でペリエを1本飲み、2ℓの水筒(麦茶)、OS-1(500ml)、缶コーヒーを飲んでも全然足りない。とにかく喉が渇く。熱中症対策のラムネを貰い、それを食らうが全然ダメ。頭は常にクラクラするし、最初の2時間でTシャツは汗でグチャグチャになってしまう。クビに撒いたアイスノンは、30分も持たずに溶けてしまった。

色々な対策をしても頭痛はするし、全身がだるくなる。35度を越えたら現場は中止にした方がいい、冗談抜きで死ぬ。段々と汗が出なくなってきて、すぐさま水分補給。2ℓじゃ足りない。作業員や運転手も暑さでおかしくなっているようで、「待ってくれ」と言ってるのに返事をして進む。合図は見てないし、何を言ってるのか分からない。俺も相手も狂ってきている。

熱中症の症状は、3段階に分類される。

分類Ⅰ「熱失神・熱けいれん」
立ちくらみ、めまい、汗が止まらない、筋肉痛。

分類Ⅱ「熱疲労」
頭痛、吐き気、全身のだるさ、虚脱感。

分類Ⅲ「熱射病」
返事がおかしい、意識障害、痙攣、まっすぐ歩けない・走れない。

今日で言えば8時から10時の段階で分類Ⅰの状態になっていた。水分を補給したり、こまめに声を掛け合って休憩をしていたが、昼前と昼過ぎには分類Ⅱの状態になっていた。2人体勢でやっていたので、午後は交替で休憩をしながら誘導をしていた。終わりに近づくにつれて、お互いの会話が怪しい気がしてくる。口が回らない感じ?なんだか頭がボーっとするし、会話がかみ合ってない。もう1時間立っていたら倒れてたかもしれない。明日は今日以上に気をつけよう。

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